deahiro’s blog

ネットの場末で、ひっそりと。。

『MSよもやま話 ゲルググ編』の事。

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一年戦争時、ジオン公国軍最終量産型MS『ゲルググ』。
上記画像はソロモン宙域での
連邦軍戦艦マゼラン級(リオ・グランテ)を撃沈直後の物。

 

そのスペックは、
連邦軍の傑作MS『ガンダム』をも凌ぐ数値であったと言われているが、
それはカタログ・データ上の比較であり、実戦下においてのゲルググの実力は、
リック・ドム』と同等か、少し上程度だったと、
一年戦争を生き残ったジオンのMSパイロット達は口を揃えて言う。

 

一年戦争終盤時ジオン軍のMSは、
碌な補給やメンテナンスを受けていなかった(これはMSに限らない)為に、
その実力を100%発揮出来ていなかったのである。

 

ジオン軍には、ゲルググを実戦下において、ベストパフォーマンスさせる力は、
ソロモン宙域戦時にて『無かった』事が想像に難くない。

 

数千年前の地球の一部地域限定の戦争においても
最重要ファクターとされている
兵站』が、この一年戦争でも浮き彫りとなる。

 

またジオン軍のMSとしては、初のビームライフルを標準装備した機体であったが、
やはりミノフスキー粒子下における照準精度は、
公式発表されているそれとは『かなり違う』ものだったようだ。

 

実際、連邦軍の量産型MS『ジム』は『ビームスプレーガン』を標準装備とし、
点よりも、面としての射撃を選んでいる。
(これにはガンダムからのフィードバックが多大な影響を与えていると推測される)

 

ゲルググが『学徒動員』に優先的に回されてしまった理由の幾つかを
上記文章にて記載した。

 

しかし、キマイラ隊や一部エースパイロットに支給されたゲルググは、
十分な補給・メンテナンスを受け、その実力以上の能力を
ジョニー・ライデンシン・マツナガ、トーマス・クルツ、
アナベル・ガトーフレデリック・ブラウン等、
幾多のエースパイロット達に引き出され、
連邦軍兵士を恐怖に突き落としたのであった。

 

『後一ヶ月早くゲルググが実戦配備されていたら戦局は変わっていたかも』

 

歴史にifは、ありえないのだが、そう思わせる何かが『ゲルググ』にはあったのだ。



民明書房刊『モビルスーツよもやま話』著者:デ・アヒロー