今年度打ち上げが予定されるETS-VIII(技術試験衛星VIII型) に搭載する
世界最大の大型展開アンテナ(LDR)鏡面の展開試験が4月7日、都内で行われました。
ETS-VIIIに取り付けられるLDRは2つで、
傘のような六角形のモジュール14個を組み合わせたものが1つのLDRになります。
打ち上げ時はロケットの先端に搭載するため、
直径1m.長さ4mほどの大きさまでコンパクトに畳まれますが、
展開すると約19m×17mとかなりの大きさになります。
メッシュで軽量化された鏡面は、宇宙空間の激しい温度変化に耐えられるように
モリブデンに金メッキされた素材が使われ、補強用のケーブルが縫い込まれています。
ETS-VIIIは2006年に打ち上げが予定されている8番目の技術試験衛星で、
携帯電話やモバイル機器など通信需要の増大へ対応するものです。
衛星全体の重量はおよそ3トン。この衛星は2つの大型展開アンテナおよび2つの太陽電池パドルを持ち、端から端までが40メートルの大きさになります。
大型展開アンテナ1枚の面積はテニスコート1面分ほどです。
静止衛星としては世界最大級のサイズとなり、
この大きさが、現在の携帯電話端末と同程度の大きさの端末でありながら、
日本列島全域をカバーする静止衛星と直接通信を可能にし、
移動体通信をこれまで以上にスムーズに行えるようにするのです。
現在、金属のメッシュ(網)を用いた大型展開アンテナや高出力中継器、
衛星搭載交換機の技術開発を行なっています。
この展開アンテナの技術は、今後広く大型の宇宙構造物への応用することが可能です。
JAXA 2006年4月7日更新
いや~。世界最大級のサイズの
静止衛星ですか・・・
日本の技術力を世界にアピールして欲しいですよね~