「ハイブリッド車」開発から10年 日本発の世界潮流 原油急騰や環境重視 2005年 9月27日 (火) 02:47 産経新聞社 コスト下がれば100万台市場も。 エンジンと電気モーターを併用して走ることで 燃費と排ガス量を軽減したハイブリッド車の存在感が増している。 トヨタ自動車が世界で初めて「プリウス」で実用化以来、 これまで見向きもしなかった欧米の主要メーカーも、 原油価格の急騰に対応する必要に迫られるとともに、環境負荷軽減をアピールするため、 相次いで連合を組んで開発に名乗りを上げ始めた。 日本が発信した環境対応技術が世界標準となって、 世界的な自動車市場の商品開発の流れを変えようとしている。(菅野光章) ≪焦る欧米メーカー≫ 「開発にどう取り組んでいるのか。商品化はいつになる?」。 今月中旬、独・フランクフルトで行われた欧州最大のモーターショーで、 ハイブリッド車に関する報道各社の相次ぐ質問に対し欧米メーカー各社は対応に追われた。 将来のエネルギー源を脱化石燃料と位置づけ、 主に燃料電池車の開発を重点に置いてきた欧米メーカーはこれまで 「ハイブリッド車は燃料電池車までのつなぎの車」(欧米各社首脳)とし、 積極的な商品開発を進めてこなかった。 しかし、最近の原油価格の急騰によるガソリン価格の高止まりに対応した低燃費対策や、 地球温暖化対策として二酸化炭素(CO2)など有害な排ガス量削減は急務。 低燃費で排ガスがきれいなハイブリッド車の商品化を求める消費者の声も急速に高まってきており、「ハイブリッドへの取り組みが、環境への企業姿勢と取られるようになってきた」(自動車アナリスト) ことが、各社を動かし始めたのだ。 ≪企業連合を促す≫ ただし単独で商品開発するには巨額の投資と時間が必要。 そのため米ゼネラル・モーターズ(GM)とダイムラー・クライスラーは、 BMWを巻き込んで実用化に向けて米独三社連合を組む。 ポルシェも「スポーツカーも燃費とは無縁でいられない」として、 フォルクス・ワーゲンと共同開発で合意。 米フォードや日産自動車は、早々にトヨタのシステム導入を決め込んだ。 激烈な競争を演じるライバル同士が手を結ぶのは 「それだけ開発、市場投入を急いでいることの表れ」(トヨタ首脳)でもあり、 環境対策への遅れが「シェアを一気に落とす時限爆弾」(自動車各社首脳)となる中で、 飛びつきやすいテーマだったともいえる。 ≪一大市場へ≫ トヨタが初代プリウスを発売したのは一九九七年。 当時、価格割高分を燃費換算すると「通常エンジン車と同程度」と “玄人”のメーカーには受けは悪かった。 しかし、米国で映画界の最高峰、アカデミー賞の授賞式会場に 映画スターが続々とプリウスで乗り付けたことが 「低公害をアピールするシンボルとなって人気沸騰」(トヨタ)。 二代目プリウスの世界販売は八月までで二十七万台を超え、十三万台を北米で売った。 ホンダは今秋以降、新型「シビック・ハイブリッド」で、日米欧で本格展開。 トヨタからシステム供与を受ける日産は、来年から米国で「アルティマ」のハイブリッド車を発売する。 日産自動車のカルロス・ゴーン社長兼最高経営責任者は 「ハイブリッド車は市場の1%未満。単独ではビジネスとして成立しない」と慎重だが、 「システム販売や技術供与でコストダウンは可能」(トヨタ)。 各社の新車投入でモーターなど基幹部品のコストが下がり、 「価格が下がれば、一気に百万台規模の市場を形成する」(市場関係者)との見方もある。 「新商品というより、自動車の社会的使命を具体化した車に…」(トヨタの奥田碩会長) としたプリウスの先進技術は、十年経過してようやく本来の使命が理解されはじめたとともに、 頭打ちの世界市場に新たな市場を形成する起爆剤になる可能性を持つ。 【ハイブリッドシステム】ハイブリッドとは「二つのものを掛けあわせる」意味。 ハイブリッド車はエンジンと電気モーターの両方の動力源を備え、 コンピューター制御でもっとも効率のよい走行条件を選ぶ。 渋滞などの低速走行時は電気モーターで、高速時はエンジンで走る。 制動時に電気を回収して、蓄える仕組み。 燃費性能は同程度のエンジン車の2倍程度で、有毒な排ガスの量も少ない。
また、オスカー賞会場には、ブッシュへの環境政策の静かなる抗議として、
シャーリーズ・セロンやティム・ロビンス、スーザン・サランドン、スティングや
ジャック・ブラックなどがリムジンではなくプリウスで乗り付けたらしいです。
シャーリーズ・セロンやティム・ロビンス、スーザン・サランドン、スティングや
ジャック・ブラックなどがリムジンではなくプリウスで乗り付けたらしいです。
もう、V12気筒とかは、ありえなくなってきましたね。。
(↑それはそれで、実は寂しい。。。)
(↑それはそれで、実は寂しい。。。)