繊維の表層を二酸化チタンのナノクリスタルでコーティングすることにより
表面に付着した汚れを日光を使って分解する自己洗浄機能を持つ繊維の開発に
オーストラリアの研究者が成功していたことが20日、
米学術専門誌「Chemistry of Materials」に掲載された論文により明らかとなった。
この特殊繊維の開発に成功したのは
オーストラリアのモナッシュ大学のワリッド・ダウド博士を中心とする研究グループ。
研究グループは繊維の表層に二酸化チタンのナノクリスタルをコーティングすることによって
二酸化チタンのナノクリスタルの光触媒作用を利用して
繊維の表面に付着した汚れを自動的に「洗浄」させることに成功した。
二酸化チタンは日焼け止めクリームや歯磨きなどに利用されている物質で
強い光触媒作用を持つことで知られている。
二酸化チタンは紫外線と空気中の水分を利用して水酸基を形成することで
酸化を促進させると同時に、物質の分解を促す。
研究グループが開発に成功した自己洗浄機能を持つ繊維は、
この二酸化チタンの光触媒作用を利用したものとなる。
研究グループでは自己洗浄機能には限界があるが、
こうした機能を持つ繊維は、他の研究機関でも開発が進められており、
自己洗浄機能をもった衣類は2年以内には市場に出回ることになるのではないか、と述べている。
画像は繊維の表面に付着した「赤ワイン」の付着した直後（左）と、
付着してから20時間後（右）の状況を通常の繊維（上）と
二酸化チタンをコーティングした繊維（中と下）との間で比較を行ったもの。
上の通常の繊維では20時間後でも赤いワインの跡はそのままの形で残っているが、
二酸化チタンをコーティングした下の繊維では赤ワインの汚れは20時間後にはほぼ消えている。
画像提供：American Chemical Society
【Technobahn 2008/2/26 11:39】
表面に付着した汚れを日光を使って分解する自己洗浄機能を持つ繊維の開発に
オーストラリアの研究者が成功していたことが20日、
米学術専門誌「Chemistry of Materials」に掲載された論文により明らかとなった。
この特殊繊維の開発に成功したのは
オーストラリアのモナッシュ大学のワリッド・ダウド博士を中心とする研究グループ。
研究グループは繊維の表層に二酸化チタンのナノクリスタルをコーティングすることによって
二酸化チタンのナノクリスタルの光触媒作用を利用して
繊維の表面に付着した汚れを自動的に「洗浄」させることに成功した。
二酸化チタンは日焼け止めクリームや歯磨きなどに利用されている物質で
強い光触媒作用を持つことで知られている。
二酸化チタンは紫外線と空気中の水分を利用して水酸基を形成することで
酸化を促進させると同時に、物質の分解を促す。
研究グループが開発に成功した自己洗浄機能を持つ繊維は、
この二酸化チタンの光触媒作用を利用したものとなる。
研究グループでは自己洗浄機能には限界があるが、
こうした機能を持つ繊維は、他の研究機関でも開発が進められており、
自己洗浄機能をもった衣類は2年以内には市場に出回ることになるのではないか、と述べている。
画像は繊維の表面に付着した「赤ワイン」の付着した直後（左）と、
付着してから20時間後（右）の状況を通常の繊維（上）と
二酸化チタンをコーティングした繊維（中と下）との間で比較を行ったもの。
上の通常の繊維では20時間後でも赤いワインの跡はそのままの形で残っているが、
二酸化チタンをコーティングした下の繊維では赤ワインの汚れは20時間後にはほぼ消えている。
画像提供：American Chemical Society
【Technobahn 2008/2/26 11:39】
