国土交通省は下水処理で発生する汚泥などを集めて処理する過程でメタンガスと肥料を作って、 資源・エネルギーとして活用するリサイクル施設を全国に広めるプロジェクトを本格始動させた。 今月から石川県珠洲市で第1号の 「珠洲市浄化センターバイオマスメタン発酵施設」が供用開始された。 同省は「資源のみちプロジェクト」と名付け、全国にこうした施設を広めたい考えだ。(三枝玄太郎) 珠洲市のバイオマスメタン発酵施設は、 下水や農業集落排水を処理する際に出る汚泥、家庭の浄化槽にたまった汚泥のほか、 屎尿(しにょう)などの有機性廃棄物や生ごみを集めて混合処理する。 その際に発生したメタンガスをエネルギーとして施設内で全量活用する。 処理した汚泥は乾燥させ、肥料として再生し、珠洲市民に無料配布される。 汚泥など有機性廃棄物をまとめて処理し、 有効活用する日本初の国推進のバイオマスメタン発酵施設。 生ごみとして同市の主要産業であるかまぼこ製造工場から出る魚のアラなどの大半が 処理されるのも特徴で、総事業費13億9000万円をかけて完成させた。 国交省は、平成2年から16年までの間、全国で下水処理量が約36%伸びたが、 下水処理施設から出る温室効果ガスが約54%も増えたことを問題視。 昨年3月に資源のみち委員会を発足させ、資源を循環させる下水道事業を模索してきた。 その結果、下水処理施設などから出る汚泥には、 肥料の原料となるリンが含まれていることが分かった。 リン鉱石は資源の枯渇が心配され、主要原産国の米国では9年以降、 輸出を実質的に禁止するといった状況にある。 下水道の汚泥だけで日本が輸入するリン鉱石の1~2割に相当する量が含まれているとされる。 同省では下水道の汚泥を資源・エネルギー利用するための産官学の連携プロジェクトも進め、 低コストで下水汚泥からリンを抽出する技術開発も行う。 政府はこうしたバイオマスを利用して、 資源の再利用を進める循環型の都市「バイオマスタウン」を平成22年度までに 全国300カ所程度、構築していく方針だ。 下水道の汚泥はこれまでもレンガやコンクリート製品として再利用する動きがあったものの、 高いコストや需要が少ないことがネックとなり、最終的には廃棄処分となることも多かった。 今回の珠洲市のケースは、地元農協の協力を得て、生産された肥料全部が有効活用されるという。 ◆バイオマス ワラや下水道の汚泥、間伐材など有機物をエネルギーとして再利用する有機性の資源のこと。 例えばサトウキビは乗用車の燃料に使えるエタノールの原料ともなり、 温室効果ガスを減らすこともできる。 産経新聞(2007/08/06 03:09)
いや~。素晴らしい試みとは思いますが、この下水の汚泥って汚染されていません?
この汚泥から作った肥料で野菜を作るというのはねぇ。。。
この汚泥から作った肥料で野菜を作るというのはねぇ。。。
せめて花壇とか樹木の肥料にするというのでは消費が少なすぎる?