deahiro’s blog

ネットの場末で、ひっそりと。。

『植物工場、人工光で進化』の事。

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人工照明で、リーフレタスやハーブを育てる完全人工光型の植物工場。
ビルの地下やレストランの店先で広まる野菜づくりが注目されている。
この設備、工夫次第でもっといろいろな野菜を作れるという。
露地栽培では難しかった栄養価を高めた野菜などを栽培する研究が進んでいる。

赤、青、紫といろいろな色のLEDに照らされた野菜が並ぶ。
千葉大学園芸学研究科の植物工場では、
品種を改良しなくても、光、温度といった栽培環境を調整するだけで、
野菜の栄養価を飛躍的に高める研究を進めている。

赤色LEDで照らし、一定の温度で30日間栽培したリーフレタスに、
収穫直前の2日間だけ青色LEDをあてる。
すると、抗酸化作用があるアントシアニンというポリフェノールの一種が、
太陽光で育てるよりも増える。
蛍光灯で育てた場合と比べると、2倍以上になるという。

漢方薬にも使われる赤ジソは、青色や緑色の光で育てると、
ペリルアルデヒドなどの薬効成分が2倍ほどになる。
植物によって、成長に合わせて温度を変えると、特定の成分を増やせることも分かってきた。
後藤英司教授(植物環境工学)は、
「植物にとってストレスの多い状況にすると、特定の成分が増えるようだ」と話す。

◇多色LEDが活躍
植物工場とは、光や温度、湿度、二酸化炭素や養分などを制御して植物を計画的に作る施設のこと。
太陽光を使うものと使わないものに大別される。
よく知られているのは太陽光を使うタイプ。
施設園芸の温室を高性能にしたようなもので、トマトやイチゴ、バラなどが水耕栽培されている。
「国内に現在数百カ所ぐらいあります」と後藤さん。

最近話題になっているのは、太陽光を使わず人工照明だけで育てるタイプだ。
国内に数十カ所程度ある。天候に左右されず、
ビルの地下や狭い場所でも無農薬で新鮮な野菜を作れるのが強みだが、課題も多い。

その一つが、作れる野菜の種類が少ないこと。
弱い光でも効率よく栽培できるリーフレタスやハーブ、野菜の苗などが中心で、
キャベツや玉レタスなどは不向きだ。
電気代や設備費がかさみ、採算が取れる野菜の種類は少ない。
後藤さんたちの目的は、ここにLEDを導入することで、
付加価値の高いさまざまな野菜を作れるようにすることにある。

ビタミンやポリフェノール、薬草の薬効成分などは、
植物が光合成後に複雑な化学反応で作る「二次代謝物」だ。
人間に役立つ成分が多く、1990年代から生成過程の解明が進んできた。
だが、有用成分の増やし方が分かっても、その環境をどのように作り出すかが課題だった。

後藤さんは、環境を自在に調節できる技術や、いろいろな色の光を出すLEDが普及したことで、
特別な成分を多く含む野菜作りの「実用化がやっと見えてきた」と話す。
「品種改良されたものの栄養価をさらに増やすこともできる」

                             10/08/17 朝日新聞

いや~。当ブログでも、結構な数の植物工場に関する記事を書いています。
代表的なものをリンクしておきますね。


駅前にコンテナ式野菜工場 太陽光で多品種栽培の事。
http://blogs.yahoo.co.jp/yqsbc547/60649570.html

植物工場、農水省が普及に本腰の事。
http://blogs.yahoo.co.jp/yqsbc547/59695113.html

LED光と紫外線で野菜の栄養アップの事。
http://blogs.yahoo.co.jp/yqsbc547/58030697.html

赤と青のLEDで生育調整や防虫効果の事。
http://blogs.yahoo.co.jp/yqsbc547/59677935.html

野菜工場』官民一体で推進の事。
http://blogs.yahoo.co.jp/yqsbc547/61080860.html
 
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