光のエネルギーを利用して抗菌や脱臭、汚れ防止などの効果を得る環境浄化技術の一つ「光触媒」。 05年2月にオープンした中部国際空港では、 旅客ターミナルビルの滑走路に面したほぼ全面(1万7000平方メートル)に 酸化チタンの薄膜で表面を覆った光触媒ガラスを採用した。 ■半年に1回 同空港会社によると、汚れが付きにくく、清掃が半年に1回で済むそうだ。 「実感としてかなりの効果。洗浄水の節水にもなる」と同社広報グループ。 光の中でも紫外線のエネルギーを利用した光触媒の効果は大きく二つある。 一つは、酸化チタンの表面で酸素と水が反応し、強力な分解力をもつ活性酸素が発生して、 汚れのもととなる有機物を分解することができる。 もう一つは、チタンと水が反応して、表面に水の薄膜を作りやすくする「超親水性」の効果だ。 90年代から実用化が進み、高速道路の防音壁や建物の外壁タイル、手術室の内壁、 空気清浄機など次々と商品化された。最近は家庭用品にも応用され、 繰り返し使える脱臭剤なども登場している。 例えば、車のサイドミラーの場合、水滴が付きにくく、雨天時でも見やすくなる。 外壁タイルやガラスは、汚れ防止に加えて大気中の汚染物質も分解する。 さらに、水をまけば一面に広がった薄膜となった水が気化熱で冷える「打ち水効果」も期待できる。 原理となる酸化チタンの光触媒反応は40年前、 東大の大学院生だった藤嶋昭・神奈川科学技術アカデミー理事長が発見、 72年に本多健一・東大名誉教授と英科学誌ネイチャーに発表した。 酸化チタン電極に紫外線を当てると、水を水素と酸素に分解できる反応で 「ホンダ・フジシマ効果」と呼ばれる。 水素燃料を得る手法として期待されたが、反応効率が悪く大量生産に向かなかった。 「ならば、微量のものを相手にしようと発想を転換した」と藤嶋理事長。 表面の汚れや雑菌を分解する技術として研究を進め、成功につなげた。 ■年1000億円 業界団体の光触媒工業会によると、 加盟176社の光触媒関連製品の売り上げは約360億円(06年度)。 欧米を加えた市場規模は年間800億~1000億円ともいわれる。 粗悪品が出回るのを防ごうと、経済産業省は、 日本工業規格で効果を確かめる試験法などの規格化を進めている。 可視光でも働く光触媒が登場すれば室内用などにも用途が広がり、 市場規模は数十倍になるとの予測もあるそうだ。 光触媒タイルの住宅は、単純計算でポプラ14本分の大気浄化力があるとか。 価格も通常品と大差なく環境志向の流れで、ますます広まりそうだ。(小林哲) asahi.com 2007.09.30
いや~。光触媒はイイことずくめですね~。
光触媒タイル自体が普通のタイルとコストが大差なければ普及しそうですよね~。
今後、公共で建てる建築物には、このタイルを貼る事にすれば、
より一層の大量消費&大量生産で更に普及すると思うんですけどね。
光触媒タイル自体が普通のタイルとコストが大差なければ普及しそうですよね~。
今後、公共で建てる建築物には、このタイルを貼る事にすれば、
より一層の大量消費&大量生産で更に普及すると思うんですけどね。