北大の研究者と北大発ベンチャー企業が、コンブの「種」をジェル状の新素材に付着させ、 コンブ養殖期間を一カ月ほど短縮する新しい技術を共同開発した。 天然産と併せ道産コンブの安定供給が期待でき、二年後の実用化を目指す。 北大北方生物圏フィールド科学センターの四ツ倉典滋助教と、 ジェル素材開発の「ジェルデザイン」が昨秋から取り組み今年二月、実験室での養殖試験に成功。 八月一日に特許を出願した。 従来のコンブ養殖は晩夏から初秋に、 母藻と呼ばれる天然コンブから胞子を集めて「種糸」(苗床用の糸)に付着させ発芽させる。 胞子は糸状の「種」である「雌雄配偶体」になり、受精してコンブに成長する。 新技術は種糸を特殊ジェルで覆うことで、「種」である配偶体を確実に付着できるようにした。 配偶体は北大で研究用に保存している良質のものを使うことができる。 このため従来のように天然コンブの母藻が必要なくなり、 約一カ月かかる母藻選びから発芽までの工程が省ける。 道産コンブは年間生産量が約二万五千トン。 このうち養殖は二割程度で、天然産は地球温暖化で生産量が減っていると言われている。 四ツ倉助教は 「実用化すれば、良質なコンブが時期を問わず安定的に養殖できる。 磯焼けの海域でも育つコンブの配偶体を選び、“海の森”を造成したい」と話す。 同助教らは今秋から道南の水産養殖施設のプールで養殖試験をし、 来年秋には海での実地試験を行う予定。 画像:ジェルで覆われた種糸で養殖したコンブの幼体。 幼体中央にある種糸の直径は約3ミリ、長さは約15センチ 北海道新聞 07/08/24 09:00
いや~。コンブ養殖の促進も大切ですし、海の森を沢山作って欲しいですよね。
海の中の海藻も大量のCO2を吸収していますからね。
海の中の海藻も大量のCO2を吸収していますからね。