ヒトの祖先が二足歩行するようになったのは、エネルギーを節約できたからだった――。
米カリフォルニア大デービス校などのグループが、
チンパンジーとヒトが歩くときのエネルギー消費を調べ、こんな推論を発表した。
米科学アカデミー紀要・電子版(16日付)に論文が載った。
トレッドミルを使い、ヒト(4人)とチンパンジー(5匹)が同じ距離を歩くときの
酸素摂取量(体重1キロ当たり)の違いを調べた。
酸素は、エネルギー消費が多いと摂取量も増える。
チンパンジーには二足歩行と四足歩行をさせた。
その結果、ヒトの二足歩行の「省エネ」度が際立って高く、
酸素摂取量は平均でチンパンジーの4分の1程度だった。
また、チンパンジーの二足、四足歩行の酸素摂取量は「個人差」が大きく、
若い3匹(6~19歳)は四足の方が摂取量が3割ほど少ないのに、
27歳のメスは両者がほぼ同じ。
最高齢の33歳のメスは、逆に二足の方が4割以上も少なかった。
最高齢のメスには、二足と四足でひざや股関節の曲げ方が同じ、などの特徴があった。
グループは「歩き方の違いが酸素摂取の違いにつながっている」と強調。
ヒトの祖先もこのメスのように二足歩行を身につけたのでは、と指摘している。
画像:トレッドミルで二足歩行するチンパンジー。酸素摂取量測定用のマスクをつけている
asahi.com 2007年07月18日16時47分
いや~。酸素摂取量ウンヌンよりも、画像の
チンパンジーがなんかシブイ!!