はい、スターリングエンジンの紹介です。
●古いけれど、未来のエンジン! 1816年、スコットランドの牧師、ロバート・スターリングは、 当時、全盛であった蒸気機関に対抗して、新しい熱機関を発明しました。 高圧の蒸気ボイラーが爆発する事故をしばしば引き起こしていた蒸気機関に対して、 低圧空気を使うスターリングエンジンは爆発の危険性がないことで、 注目を集め、たくさん生産されました。 数十年後、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンが発明されてからは、 スターリングエンジンは動力の主流でなくなりました。 しかし、その後も、研究は続けられ、原理的に高い熱効率も実証されました。 近年、省エネルギー、石油以外のエネルギー利用を目的とした研究の中で、 スターリングエンジンの研究はさらに発展しました ●未来のエンジンと言われるわけ 1:静かなエンジン 車やバイクのエンジンは爆発音のために騒音が発生します。 そのため、消音マフラーや遮音材などの工夫をしていますが、完全に消すことは出来ません。 スターリングエンジンは爆発音が発生しないので、きわめて静かです。 2:原理的に高効率 熱エネルギーの何%を仕事に変えられるか、という値が熱効率です。 スターリングエンジンは爆発を行わずスムーズに気体を変化させるので、 原理的に非常に熱効率の高いエンジンです。 企業が実際に試作した際のデータでも、ディーゼルエンジン並みの熱効率がすでに得られています。 3:排気ガスがクリーン ガソリンやディーゼルの内燃機関は燃料と空気を混ぜて、 密室で爆発させるため、高温高圧下で様々な化合物が生じてしまい、 窒素酸化物(NOx)をはじめ有害な成分が排気ガスに含まれてしまいます。 スターリングエンジンでは、燃料を使う場合でも爆発によって発生する有害成分は出ません。 静かに燃焼させクリーンな排ガスを得ることが可能です。 4:熱源を選ばない スターリングエンジンは温度差を作り出せば動くので、 バイオマスなどのあらゆる可燃物、地熱、太陽熱など、色々な熱源の利用が可能です。 また設計によって数十度、あるいは数度の温度差でも動く低温度差型のエンジンを 製作することが出来ます。温排水などの現在捨てられている熱を利用する方法の一つになります。 ●スターリングエンジンの技術的課題 1:重さ大きさ(比出力) 気体の熱膨張・熱収縮を利用するのですから、 たくさんの仕事をさせるために必要な気体の量は多くなります。 したがって、どうしても出力の割に大型なエンジンになってしまいます。 このことは初期のスターリングエンジンが、 ガソリンエンジンなどの手軽な内燃機関に押されてしまった原因の一つです。 現在では、中身の作動気体として大気圧の空気ではなく、 ヘリウムガス等を高圧で詰め込み、この問題を解決できる事が知られています。 しかし、それに伴って、気体漏れなどの新たな問題点も生まれます。 2:シーリングの難しさ ヘリウムガスなどを使用する理由は、軽い分子(小さな分子)の方が熱の伝わる速度が速いためです。 また、ピストンの力は気体の圧力に比例して大きくなるので、 気体をたくさん詰め込み、高圧(10気圧~100気圧程度)にしています。 こうして、小型でも出力の大きなスターリングエンジンを作ることが出来ます。 しかし、スターリングエンジンは気体を気密に保ったままで膨張・収縮を行なわなければなりません。 小さな分子の気体はせまい隙間を通過して漏れやすいのです。 そういう気体を高圧に詰め込んで高レベルな気密を保ちながら、 ピストンや出力軸を摩擦なく動かすようにすることは、非常に難しい技術になります。
色々な企業で開発されていますし、
もっともっと進歩して欲しいエンジンですね。これって外燃機関なんですよね。。
もっともっと進歩して欲しいエンジンですね。これって外燃機関なんですよね。。