deahiro’s blog

ネットの場末で、ひっそりと。。

船底なめらか 燃費向上の事。

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山口県下関市のドック。
名門大洋フェリーが大阪南港―新門司港間で
1年間航行したフェリーの赤い船底の塗り直しが行われていた。
作業員がスプレー機で吹き付けるのは、速度を落とす原因となる貝や海藻の付着を防ぐだけでなく
燃費を4%向上させるという特殊な塗料だ。

塗料を開発したのは、船舶塗料大手の日本ペイントマリン。
2005年に製品化した後、09年5月までに6か国・地域の124隻に採用された。
6月以降も40隻の予約が入る。
研究開発部長の山盛直樹さんは「これから世界中に広がるはず」と胸を張る。

船底塗料は、塗装後に徐々に溶けだすことで
貝や海藻の付着を防ぐ有機スズ化合物が1970年代から使われてきた。
しかし、内分泌かく乱物質(環境ホルモン)にあたるとして90年に製造や輸入が禁止されたため
同社では同様の効果がある銅アクリルを代替塗料に採用。
99年からは大阪大、神戸大と共同で、燃費向上の研究も始めた。

そこで着目したのが、マグロやイルカの皮膚だった。
最高時速160キロで泳ぐマグロは粘膜で覆われ、イルカは平らで弾力性がある。
「粘性がありながら、平らな表面」という特性を生み出すため、
昆布のぬめりのような多糖類を原材料に、
銅アクリルとの混合比率などを変えて約5000種類を試した。

表面の粘性と滑らかさを同時に実現するまでに6年を要した。
表面にできる微細なくぼみに海水を取り込む仕組みで、摩擦抵抗を大きく減らすことに成功した。

タンカーやフェリーなど大型でゆっくり航行する船ほど摩擦抵抗が大きいため、効果が高い。
1万トンのフェリーで1日40トンの重油を使い、120トンの二酸化炭素を排出する。
4%の燃費改善で1日5トンのCO2を削減できることになる。
「3、4年後に燃費効率を8%向上させるのが目標」と山盛さん。
七つの海を行き交う船舶の環境対策に、船底塗料が大きな役割を果たすことを期待している。

                            (2009年7月6日 読売新聞)    

いや~。漫画じゃなくて、本当の『イルカペイント』てすね~。
今後も開発が続きそうですし、より進化していきそうですね~。


超巨大船『フリーダムシップ』の事。
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波浪推進船 「マーメイド2号」の事。
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