漁網に大量に引っ掛かる厄介者が宝の山になる?-。 福井県立大食品化学研究室の吉中礼二教授らのグループは、 病気の診断薬などに使われる糖タンパク質の一種「レクチン」を、 大型クラゲ「エチゼンクラゲ」から精製する方法を開発した。 レクチンは、がんや白血病などの診断薬や研究用試薬として、医療、化学分野で用いられる。 多くの動植物から精製されるが、生物によって性質に違いがあり、 同研究室によると、大豆由来で1ミリグラム当たり3000円、 カブトガニ由来で同4万3000円という高価格で販売される。 同研究室は、エチゼンクラゲからの抽出物を独自に調整した「カラム」という筒に通過させるなどして レクチンを取り出し、精製することに成功した。 他の生物由来のレクチンと比べて独特の構造と分かり、試薬としての価値も期待できるという。 最終更新:1月4日7時0分 時事通信