MIT Technology Reviewの記事より。
完全埋め込み型の人工心臓に認可が下るなど人工臓器の研究が進む米国で、
脈打たないポンプを使った人工心臓の開発が進められているとのこと。
つまり本物の心臓のように容積を変える血液室と弁を使ったポンプではなく、
回転するモーターを使い連続的に血流を送りだすもの。
通常の方式と比較した利点は構造が単純で可動部品が少ないこと。
全体が小型化されるため胸郭の狭い患者(例えば女性)にも用いることができ、
交換なしで10年以上稼動できる(と考えられている)ことなど。
当然の疑問は「脈拍ってなくても大丈夫なの?」ですが、
医学的にも脈拍がないと毛細血管などにちゃんと血が通わないから組織がダメージを受けるよ派、
連続的な血流でもべつに問題ないよ派のあいだで議論になっているようです。
Texas Heart Instituteの "Bud" Frazier医師のチームによる動物実験では、
脈拍のない人工心臓を埋め込まれた牛は何の問題もなく生活していたとのこと。
普通は意識しなければ気づかない心臓の鼓動ですが、
なくなっても平気と想像するとなかなか不思議です。
数十年後にはデフォルトの心臓よりよほど高性能で信頼性が高くなっているかもしれません。
Posted Sep 25, 2006, 6:00 PM Engadget japanese
いや~。心臓って何か脈拍打ってないとダメっぽく感じません?
たとえ数十年先、
人工心臓の性能が凄くても私はデフォで構いません~。