deahiro’s blog

ネットの場末で、ひっそりと。。

ムラタセイサク君の事。

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ロボットが初めて二足歩行した時は驚いた。
その後はどこが新しいのか分からないものも少なくないが、
最近、電子部品メーカー村田製作所から宣伝用に、
曲芸もできる自転車乗りロボット、ムラタセイサク君が名乗りを上げた。 

6人の開発チームの中で最初から参加した辻滋さんは技術者らしく淡々と語る。
「開発を始めた時は、ホンマにできるんかいなと思った」 

◆反対に傾く 
最大の特徴は不倒技術。それも、とまったままでも倒れない「不倒停止」をめざした。
人間だって自転車に乗ったまま、前進も後退もしないで倒れないでいられる技をもつ人は少ない。 

セイサク君がマスターした技の原理は「倒立振り子制御理論」。というより、
ほうきやバットを手の上に乗せて倒れないようにするのと同じといった方がわかりやすい。 
倒れそうになったら、それを検知して、反対側に傾く仕組みを体の中に作った。 

そもそも、前後方向には倒れようがないから、左右の傾きを感じるジャイロセンサーを利用。
傾きと反対側に動こうとする力が出るよう、胸の位置にある円盤が回る。
回転の加速度が大きくなるほど傾きを戻す力は強くなる。 

残念ながら今のところ倒れずに済む傾きは、垂直から1度まででしかない。
これでは人間ほどには適応力がないといわれそうだが、前進して停止。
その状態からバックもできる。平均台の上で、この実演ができる。なみの人の能力を超えてしまった。 

◆補助輪なし 
組み込まれた超音波センサーで前方の障害物を発見し、
パソコンを保護するショックセンサーを使って車体の振動をもとに走路の凹凸を検出する
――こうして最先端の自社製品の塊が動き始めた。 

村田製作所は部品メーカーで、どちらかといえば地味な会社。
もっと社会にアピールするため、すごいロボットを作ってみようと考えた。 
開発チームが所属するのは生産技術開発統括部。
最先端の生産技術を使い、工場の自動化を進めるのが本来の仕事だ。
最終製品を作っているわけではないので社内でも黒衣の存在だった。 

初めは、ひもで上からつり下げたうえに補助輪付きという情けない状態だった。
1年近くかかってここまできた。 

辻さんは振り返る。
「子どもにバランス感覚を教えるのと同じ。部品の位置を動かし、制御の仕組みを工夫する。
 走ったときは、オーっという声が上がりました」 

身長約50センチ、体重約5キロ。夢は「サイクリングで世界一周」。
デモンストレーションの要望は多いものの、
操作や故障に備えて開発メンバーの同行が必要で「十分な対応はまだ難しい」と村田製作所。 

実はスイッチを入れた直後は、人が支えないといけない。
歩いていってまたがり、軽やかにペダルを踏み始めたら、格好いいだろうな。 
                       asahi.com be on sunday 2006.04.02


この、ムラタセイサク君には、以前から注目していました~。
良い記事がネットに掲載されました。
本田も村田もロボットで会社のイメージや知名度をUPさせていますね~。