パソコンを使って、印刷するように立体物が作れる3Dプリンターが、
医療現場で活躍し始めている。
名古屋大学では昨秋から、医師と工学博士がタッグを組み、
内部の血管や病巣まで正確に再現した臓器の立体模型を作製。
手術のシミュレーションに使っている。
■模型を見ながらメス
「腫瘍(しゅよう)はここだから、ここを、こう切っていけばいいね」
3月上旬、名大病院の手術室。3人の医師たちが、
実物の7割の大きさをした肝臓の立体模型を手にとって額をつきあわせていた。
この日は、70代男性の肝臓がんの手術。
点在する直径数ミリの小さながんを摘出するために、
手術中に何度も模型を手に取り、ひっくり返してのぞき込んだり、
実際の肝臓と照らし合わせたりして腫瘍の位置や手術の進め方を確かめた。
肝臓は、不透明の茶色い塊だが、その内部には血管が複雑に入り組む。
このため、小さな腫瘍を正確に切除するのは至難の業だ。
名大病院の腫瘍外科では昨秋から、
従来の検査だけでは識別しにくい小さな腫瘍や、
難しい手技の肝臓がんの手術の際、立体模型を使い始めた。
腫瘍外科の伊神剛講師は
「模型を使えば位置を正確に把握でき、医師同士の意思疎通もできる。
手術をより安全に進められる」と話す。
以前は、
2次元のCT画像を元に頭の中で組み立ててイメージしていたという。
↑このイメージが、より具体的な人が名医って、呼ばれるんですね。
分かります!!