坂道や向かい風のとき、また子供や重い荷物を乗せた際に力強い味方となる、 人の力と電気の力を組み合わせて走る[電動アシスト自転車](電動自転車)を利用する人が増えている。 バッテリーのパワーアップなど技術の進歩により 、軽量化が進むとともに走行距離も飛躍的に伸びたほか、 デザイン性が向上し、多様な車種が商品化されていることが、人気の背景にある。(頼永博朗) 電動自転車は平成5年にヤマハ発動機が発売した「PAS」(パス)が世界初。 当時の価格は本体のみで13万4000円と高価だったが、 4年後には10万円を切り、今や7万円ちょっとで買える商品もある。 初代は31キロもあった重量が約10キロ軽減された商品も。 また1回の充電で走行できる距離も初代はせいぜい20キロだったが、 今年2月に発売された「PAS リチウム L」は、 平らな道や下り坂など足にかかる負担が少なくなると自動的にバッテリー消費を抑える機能を搭載し、 最長95キロの走行を実現している。 こうした進化はバッテリー技術の進歩によるところが大きい。 この10年余で鉛電池→ニカド電池→ニッケル水素電池→リチウムイオン電池と、 軽くて容量の大きいものに“世代交代”してきた。使い勝手も向上し、 従来のバッテリーは完全に使い切らずに充電すると充電可能量が減る恐れがあったが、 リチウムイオン電池はいつでもどこでも充電が可能。 メーカー各社の商品は現在、最新のリチウムイオン電池搭載車が主流だ。 市場には、乗る人の用途に応じたさまざまなタイプの商品が並ぶ。 ヤマハ発動機は5月若者を意識した「PAS CITY-C リチウム」を発売。 若者に人気の小径車輪を採用し、フレーム、バッテリーなどすべて黒色で統一した シンプルなデザインが特徴だ。 ブリヂストンサイクルが3月に発売を始めた「アンジェリーノ アシスタ」は、 地面からの衝撃を和らげる「安全性と快適性を追求したベビーシート」(同社)を装備。 パナソニックサイクルテックやサンスター技研は折りたたみ式を商品化している。 ヤマハ発動機の担当者は 「高齢者や主婦の乗り物といった印象が強かったが、 最近は通勤通学の足やレジャーの道具として、若い人の需要も高い」と話す。 また、ブリヂストンサイクルでは 「一度購入して、楽さを体感した人が買い替えの際、普通の自転車に戻れなくなっているようだ」 (販売企画部)という。 さらに6月からは道路交通法の改正により路上駐車の取り締まりが強化されたが、 あるメーカーによると、原付きバイクからの乗り換え需要もあるという。 電動自転車を活用しているのは、個人消費者ばかりではない。 ヤマト運輸は数年前からリヤカー付きの電動自転車を宅配に導入し、全国で約600台が稼働。 愛知県警千種署には4月、8台が配備され、パトロールに活用されている。 このほか観光地でのレンタサイクルや、 集合住宅でのシェアリング(共同所有・使用)として利用されている例もある。 メーカー各社の国内出荷数は12年以降、増加を続け、17年は25万2500台。 8年の9万1600台と比べ、2・7倍にふくらみ、 今年は26、27万台が見込まれている。 一方、自転車全体の国内市場規模は、ここ数年1000万~1100万台で、ほぼ横ばい。 このうち、輸入車は12年に国産車を抜いて以来、 増え続け、今年1~5月には87・3%と圧倒的多数を占めている。 輸入車は1台7000~8000円と1万円を切る価格の安さが売り物で、 国産車は苦戦を強いられている。パナソニックサイクルテックでは 「自転車は、かつての耐久消費財から消耗品に変わってきている」(営業企画部)と説明する。 こうしたなか、「楽にこげる」という電動自転車の特性は消費者に訴えやすい高付加価値といえる。 電動自転車は自転車全体の2~3%にすぎないが、 メーカー各社は「潜在的な需要は大きい」とみて、開発、販売促進に力を入れている。 2006/8/2(産経新聞東京朝刊)
いや~。本当に最近の自転車って安いから消耗品扱いの所ってありますよね。
でも、もっと自転車が活躍できる社会って作れると思うんですよ。。
その為の書庫なんですけどね。ココは・・・
でも、もっと自転車が活躍できる社会って作れると思うんですよ。。
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