米国の「石油依存症」を改善したいと考える研究者たちが、 おがくずや木くずをバイオオイルに変える技術の開発を進めている。 バイオオイルは粘度の高い黒い液体(写真)で、 環境に優しく多くの石油製品に取って代わる可能性があると期待をかけられている物質だ。 バイオオイルはトウモロコシの茎や樹皮片といった農業や林業の廃棄物をはじめ、 ほぼすべての有機素材から生成できる。 バイオオイルはバイオマスを原料としているが輸送しやすく、 より価値の高い燃料や化学物質に加工できる性質を持つ。 「技術的に言えば、現在石油から生産されている物質はすべてバイオマスを使用して生産できる」と、 アイオワ州立大学バイオリニューアブル・プログラム研究室の室長を務める ロバート・C・ブラウン教授は述べている。 バイオマスは熱分解(模式図)という過程を経てバイオオイルに転換される。 この処理過程で有機廃棄物は細かく粉砕され、酸素のない状態で摂氏400~500度まで加熱される。 たった2秒間で原料のおよそ70%が気化し、 バイオオイルに濃縮される――まるでエスプレッソのように、 100種類以上の有機化合物を含む濃い液体へと変わるのだ。 バイオオイルは原油の代替物として使えるとはいえ、この2つは化学的にはまったく異なる物質だ。 石油は酸素を含まない炭化水素からなるがバイオオイルは酸素原子を持つ化合物を多量に含んでいる。 しかしバイオオイルは「合成ガス」と呼ばれる一酸化炭素と水素の混合ガスに転換できる。 この合成ガスは自動車向けディーゼル燃料などの、より上質な炭化水素燃料に加工可能だ。 HOT WIRED JAPAN 2006年3月20日 2:00am抜粋
http://hotwired.goo.ne.jp/news/20060323301.html
バイオオイル!今後注目すべきキーワードかも?
石油の代替品に成りえるか?
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