都市部の気温だけが周辺に比べて高くなる「ヒートアイランド現象」対策として、 建物の壁面を植物で覆う壁面緑化システムの開発が急速に進んでいる。 ゼネコンや造園業者は軽量で低コストなうえ、デザイン性に優れた緑化パネルを相次いで開発。 緑に包まれた安らげる街づくりのアイデアとして、自治体にも後押しする動きが広がっており、 普及が本格化しそうだ。(橋本亮) ≪企業PRに一役≫ 壁面緑化は建物の壁の表面温度を下げ、周辺への熱反射を緩和する。 壁面緑化された部屋は緑化しなかった部屋より室温が0・6度低く、 冷房負荷を軽減する効果もあるという。 「屋上緑化よりも目にとまりやすく、企業の環境対策をPRしやすい」(建築資材メーカー) こともあって、ビルを新築する企業などのニーズは上昇中だ。 国土交通省が行った調査では、平成17年の壁面緑化施工面積は約1・8ヘクタール。 規模は小さいものの、12年(約0・14ヘクタール)の10倍以上に拡大した。 最近はマンションやビルだけでなく、学校などにも導入。建設業界の取り組みも活発化している。 大手ゼネコンの清水建設は農業機械メーカーのみのる産業(岡山県赤磐市)と共同で、 パネル式の「緑化ユニット」を組み合わせ、自由に壁面をデザインできる新システムを開発した。 8月から学校や商業施設向けに販売する。 緑化ユニットは厚さ約5センチ、縦横60センチのスポンジ状に成型した土でできており、 薄型鋼製の枠をボルトで固定するだけで簡単に設置できる。 マサキやヘデラ類など植物のパターンを変えれば、企業のマークや文字をデザインすることも可能。 1平方メートルあたりの価格も工事費込みで8万円と従来品より最大6割安くしたほか、 タイマー付きの水やり装置を組み合わせ、維持管理も省力化した。 都市緑化関連資材の製造・施工を行う東邦レオ(大阪市中央区)は、あらかじめ植物を養生し、 建物の完成と同時に壁を緑で埋める「高付加価値型」など、 建物の形状や施主の希望に応じた商品のラインアップを充実。 設計・施工・管理までトータルに対応できる態勢も整備した。 ≪自治体後押し≫ 壁面緑化は昨年開催された愛・地球博(愛知万博)でも紹介され、自治体の注目も高まっている。 東京都は今年4月、壁面緑化を促すためのガイドラインを作成。 普及に向けた融資・助成を行う自治体も増え、潜在的な需要が掘り起こされる下地も整ってきた。 今後は「新築だけでなく、既存建物への拡大が普及を加速させるカギ」(東邦レオ)になりそうだ。 画像は、大阪府吹田市の大阪大FRC研究棟=植物の種類を変えれば、壁面をチェック柄にも 2006/7/31(産経新聞東京朝刊)
いや~。この記事探すの遅すぎました~。この夏にUPしたかった~。
壁面緑化はこれからも進んで欲しいですね~。っていう気持ちをこめて今、UP!!
壁面緑化はこれからも進んで欲しいですね~。っていう気持ちをこめて今、UP!!