訓練で浮上しようとしていた海上自衛隊の練習潜水艦「あさしお」が パナマ船籍のケミカルタンカーに接触したとの一報に、 五年前、ハワイ沖で米原潜に衝突され沈没した愛媛県立宇和島水産高校の実習船えひめ丸の悲劇を 思い起こした人は多かろう。 双方けが人はなかったが、一歩間違えば大惨事になるところだった。 なぜ、あさしおは接触事故を起こしたのか。原因を徹底的に調べ再発防止につなげてもらいたい。 第十管区海上保安本部や防衛庁によると、宮崎県日南市沖で二十一日、 あさしおはいったん海面近くまで浮上。 そのとき、タンカーの接近に気付き、 再び潜航し始めた直後に艦尾がタンカーの船底に接触したとみられる。 相手がタンカーだったから損傷も軽微ですんだが、小型船舶だったらどうなっていたか。ゾッとする。 二〇〇一年、実習船えひめ丸は安全確認を怠って急浮上した米原潜に衝突され、 ひとたまりもなかった。九人が犠牲になった。 行動を秘匿し決して所在を明らかにしない潜水艦が、最も注意を払うのは浮上のときだ。 他の船舶と接触の危険があるとき、回避行動をとる責任は潜水艦側にあることはいうまでもない。 水中音波探知機(ソナー)を駆使、他のスクリュー音などを十分に確認し海面近くまで浮かんだ後、 さらに潜望鏡を上げて直接、洋上の状況を見た上で完全に浮上するのが手順だ。 今回、潜望鏡が使える深さまで浮上する直前にやっとソナー要員がタンカーのスクリュー音に気付き、 再潜航している。なぜ、タンカーの接近を早い段階で感知できなかったのか。 艦長らが乗員にどう指示を出していたか。徹底的に調べなければならない。 山陽新聞 2006.11.23
潜水艦って手探り状態で進んでいるのと同じですからね~。
全ての潜水艦に『海江田艦長』が乗っている訳もなく・・・
全ての潜水艦に『海江田艦長』が乗っている訳もなく・・・