大津市の住民グループ「志賀の自然を活(い)かす会」は27日、 小さな急流で小型水力発電機を使った 「マイクロ水力発電」の公開テストを同市北比良の山中で行った。 付近の住民らも見学に訪れ、環境に配慮した発電方式を熱心に眺めていた。 マイクロ水力発電は水路や小川に小型水力発電機を設置する、自然を生かした発電方式。 環境に優しく海外で普及しており、近年は国内でも注目を集めている。 太陽光発電や風力発電と比べて導入費用が低く、24時間稼働できる利点もある。 同会は2004年4月、画家の刈谷拓爾会長(65)=同市八屋戸=らが設立。 比良山系から琵琶湖に注ぐ約20本の小さな急流を活用した電力自給を計画し、 今年6月から実験を重ねてきた。 付近の住民らに計画を理解してもらおうと行ったテストでは、 発電装置に扇風機やテレビなど家電製品を接続。220ワットの電力が発生し家電製品は作動した。 テストを見学した同市大物の会社員、中西俊樹さん(44)は 「設備が小さくて驚いた。すばらしい考えだ」と感心していた。 刈谷会長は「産官学と地域で連携し、実用化にこぎつけたい」と話していた。 中日新聞 8月27日