日本の恒例行事である『夏の甲子園』開幕前に特集を組んだ。
日本の高校生の球数問題をテーマに上げた。
計767球を投げたことにも触れ、「NAGEKOMI(投げ込み)」という
日本独特の練習方法、すなわち米国にない野球文化を伝えていた。
高校生に多くの球数を投げさすのは危険という論調だったが、
その一方で、現在カリフォルニアで
ジュニア選手の育成に力を注いでいる
元メジャーリーガーの長谷川滋利氏が、
投げ込みについてこんな話をしてくれた。
「日本の投げ過ぎは問題があると思いますが、
米国の投げなさ過ぎも決して良くはない。
でも、基本的に試合数が少ないので投手は肩、ヒジの強度が足りない。
メジャーで投げる力を持っていても、
(中4日の)スケジュールの中で投げれば壊れても仕方がないと思います」
また、日米でプレイ経験のある吉井理人氏も同様に語る。
「いくら大事に育てたとしても、ケガをする時はします。
肩やヒジというのは、何球以内に抑えたからといって、
故障しないとは限らない。
特にピッチャーは、試合で投げて初めていろんなことを経験し、
多くのことを学びます。
『投げさせない=大事に育てる』ではないと思います」
米国では肩やヒジは消耗品であり、
「投げ過ぎはダメ」の考え方で凝り固まっているが、
「鍛え方が足りないのでは?」という事例が多々出てきているのも事実。
米国は野球の先進国であることは疑いようのないことだが、
常に正しいとは限らない。
投手育成法をもう一度考え直す必要があると強く感じる。
う~ん。現代メジャーリーグのエースピッチャーの投球内容で、
中4日は肉体的にも精神的にも厳しいよね。